箱の中の石ころ

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でんぱ組.inc 「ワレワレハデンパグミインクダ」 から感じたこれからのでんぱ組

ワレワレハデンパグミインクダを聴いて感じたことがあったので、このアルバムの事を書いてみようと思います!

 

めちゃくちゃ個人的な解釈です!インタビューなどもそれほど読んでいないので、メンバーが言っていることなどとは全く違うことを言っている可能性がとても大きいです!!

 

まずこのアルバムを一聴した時の最初の感想は、このアルバム、曲のばらつきありすぎじゃね?って感じでした。特にムーンライト伝説がめっちゃ浮いてる感じがして、なんでこうなった?くらいに思っていました。

でも、何度か聴いているうちに見えてきたこのアルバムの様々な側面に、でんぱ組の新しい一面を私は感じました。

 

このアルバムの特徴として、2~3曲ごとにまるで場面転換するかのように曲の雰囲気がガラッと変るなーという印象を受けました。

どのように変わっているかというと、

 

①ワレワレハデンパグミインクダ(SE)

②ギラメタ、プレサマ(ぶっ飛ばしぶち上げ曲ゾーン)

③世界が私の味方ならば、かぼちゃタンデム(オシャレ感&キラキラ感ゾーン)

④FD3、ムーンライト伝説(個性ゴリゴリ変な曲ゾーン)

⑤Ψ発見伝(いい曲だよねぇ〜)

⑥おやポラ、太陽系観察中生命体(H ZETT Mゾーン)

エバーグリーン、絢爛マイユース(夢眠ねむ卒業ゾーン?)

 

というような変化や曲の特徴を感じました。

上の分け方の通り、このアルバムは曲の統一感というものがほとんどありません。宇宙がテーマなので歌詞にその要素がある曲はいくつかありますが全てがそうという訳でもなく、歌詞の世界観も3次元に寄ったリアルなものから2次元に寄ったファンタジーなものまで様々。通常アルバムというものはある程度の統一感やコンセプトがあるものだと思っていたし、これだけ多様な要素をもつ楽曲が揃っているアルバムは聴いたことがありませんでした。それがアルバムを一通り聴いた時の違和感というかどうしてこうなったんだ?という感想に繋がったのだと思います。

 

また上の分け方のうち、最後の夢眠ねむ卒業ゾーンに関しては、歌詞にねむきゅんの卒業に絡んでくるような内容の歌詞があるというだけで、エバーグリーンと絢爛マイユースの曲調は似ても似つきません。エバーグリーンはΨ発見伝!寄りの音楽のような気がしています。絢爛マイユースもこのアルバムでは特有な空気感の曲だと思いますが、そのあたりはこの後に触れることにします。

 

次にこのアルバムを聴いて感じた点は、先程の内容にも少し関わるのですが、作曲編曲陣の個性がかなり表に出ている曲があるなと思いました。

特に感じたのがFD3、太陽系観察中生命体、絢爛マイユースの3曲です。

 

FD3は作曲が小池雅也さん、編曲がヒャダインさんなのですが、編曲のヒャダインさん節がめちゃくちゃ強いと思いました。ホーンセッションの音色やピコピコ音の多用、激しい転調などのめまぐるしい展開、そして何より1番と2番が始まる直前に「ピピピピピピピ」という音が入るのが「ヒャダインのじょーじょーゆーじょー」と全く同じなので最初に聴いた時に思わず笑ってしまいました。

 

太陽系観察中生命体はおやポラと同じくH ZETT Mさん作曲で、ピアノの音が目立つめちゃくちゃかっこいい曲になっています。おやポラの時点でもH ZETT Mさんの個性は十分感じられていましたが、太陽系観察中生命体はベースやドラムがよりジャズの風味をましているように感じました。さらにサビの部分までは畳み掛けるように少し激しめのメロディで駆け抜け、サビに入ると非常に美しく少しゆったりとしたメロに変化して、そこに心地よい開放感を感じるような展開はH ZETTRIOの楽曲にも見られるもので、おやポラよりもよりジャズでH ZETTRIOに近い音楽性になっていたように感じました。

 

絢爛マイユースは、玉屋2060%さんが作曲なのですが、先程の太陽系観察中生命体がH ZETTRIOに近かったように、玉屋さんが所属するバンドのWiennersの雰囲気が強く出ている楽曲だなと思いました。絢爛マイユースは曲名が漢字+カタカナで独特な言葉どうしの組み合わせというのもWiennersっぽいですし、Bメロのオリエンタルな雰囲気やコーラスの入り方、さらにメロだけではなく節回しにもWiennersっぽさを私は感じました。上手く伝えたいのですがこれに関してはもう感覚でしかないので全く言葉で説明出来ません。私は絢爛マイユースを初めて聴いた時に7回くらい「Wiennersじゃんこれ」って言ってしまいました。

 

これだけ多様な曲が揃っているワレワレハデンパグミインクダというアルバムですが、それでも不思議とでんぱ組らしいなと感じましたし、これはでんぱ組じゃないと思うような曲もありませんでした。恐らく、これだけの幅広い曲もでんぱ組がやればでんぱ組らしくなるということなのだと思います。もしかしたらこの事こそが今後のでんぱ組に繋がってくるのかもしれないと私は感じました。

今後のでんぱ組は、今まで以上に様々な楽曲をやれるアイドルとして進んでいくのではないかという気がしています。

 

「WORLD WIDE DEMPA」と「WWDD」で確立したアップテンポ、情報量が多い、電子音などといったでんぱ組らしさをGO GO DEMPA以降は変化させているように感じていて、またWWDBESTがそのようなでんぱ組らしさの集大成とも言える楽曲となったこともその変化をさらに加速させたのではないかと思います。

そして今回のアルバムでは今までのでんぱ組らしさを感じる曲もそれが中心という訳ではなく、あくまで構成要素のひとつに過ぎないというような意図を感じましたし、きっことのアルバムがこれから新しく変化していくでんぱ組の第1歩となるのだと思います。

 

今後、楽曲の幅が広がってもでんぱ組がその曲を歌い踊ることによって全てがでんぱ組になってしまうそんな存在になったら面白いですし、もしそうなったらでんぱ組のヲタクをするのがより楽しくなっていくんじゃないかと思います。そうやって考えていると、これからのでんぱ組もとても楽しみです。

 

てな感じなことを今回のアルバムから勝手に感じましたとさ!おしまい!!