箱の中の石ころ

好きなこととか思ったことを何でも、ただただ書いていくだけのものです。

Maison book girl Solitude Hotel ∞Fの記憶メモ

この前見たブクガのワンマン「Solitude Hotel ∞F」のことを書こうと思うのだけど、このライブを見た直後はこういったレポ的なものを書く気には全くならなくて、というのも、このライブの中で起きていた出来事があまりにも多くかつ衝撃的で自分の言葉では表現することが出来ないと思ったし、ライブを見る前の想像を遥かに超えていて内容を自分の中で咀嚼して理解するということが全然できなくて、そのうち出るであろうこのライブ映像を見てから少しずつ飲み込んでいくしかないなと思った。

でもこのライブを見てからというもの、この日聴いた曲たちが頭の中でぐるぐると流れ続けていて、自分が思っていた以上に「Solitude Hotel ∞F」というライブは俺の中に深く深く刻み込まれていたんだなと時間が経ってから気付かされて、とりあえず分からなくてもいいから今のうちに自分のために今の感想をまとめておかなきゃいけないという使命感に駆られて今これを書いてる。

なぜ今なのかと言うと、今日俺はナンバーガールのワンマンを見る、それはそれは素晴らしいライブになることだろう。中学校の頃からずっとずっと見たかったバンドのライブを、何度も何度も通った地元のライブハウスで見れる。恐らく強い衝撃や刺激を受けることになる。となればその前に、今俺の中にある気持ちが上書きされてしまう前に急いで書かなきゃと掻き立てられて必死で書いてたらどうでもいいことめちゃくちゃ書いてた。そろそろライブのことを書こう。

 

 

 

 

最初のSE、風の脚と共にステージど真ん中のスクリーンに海辺の映像が映し出される。

海と宇宙の子供たち同様、そのまま海辺にてが始まったのだが、完全に生歌なのにメンバーの姿がどこにも見えない、海辺の様子が映し出され続けているスクリーンを見ているとその後ろにうっすらと踊る人影が見え、そこにライトが当てられるとスクリーンの後ろに透けるようにメンバーが歌い踊る姿が見え、その姿はまるで海の中にある水槽の中でメンバーが踊っているかのようでした。ライトの加減によってメンバーが見えたり消えたり、海辺の映像と共に踊るメンバーはとても綺麗だったし、一曲目からメンバーがステージにいるのに見えない演出に度肝を抜かれた。

そして闇色の朝へ、先程のスクリーンにはMVが映し出されていて、MVと同じように1番サビが終わったところで曲と映像が途切れステージが真っ暗になり、再び曲が始まった時にはメンバーがスクリーンの前にくる。MVと共にパフォーマンスを続けるが、この曲のMVはやっぱり怖いし不穏だ。何かが起きるんじゃないかという不安を感じたまままroomsへ

roomsでは5F辺りからやっている音と細かくリンクした映像がスクリーンに流れる演出だったのだが、サビのブレイクの拍が普段と違った。最初は少し短く、曲の後半に行くにつれてどんどんブレイクが長くなっていった。この長いブレイクの間に何かあるんじゃないかというような気持ちになってしまったりと、さっきの闇色の朝の突然音が止まった衝撃が残っていてすごく警戒して見てしまう。

狭い物語ではキメの音とリンクして照明が切り替わってめちゃくちゃかっこいい、スクリーンには何かが激しく燃え上がるような映像が映し出されていて、最初は何が燃えているのか分からなかったが、終盤には炎の形が過去のライブをしているブクガに見えて、まるで過去の自分たちを燃やしているかのようで怖かった。

夢は葵ちゃんと和田輪のアカペラで始まって、2人の声の美しさに本当に感動した。この日の夢は本当に全てが美しいなと思った、メンバーの歌も綺麗だしダンスも指先まで美しかった。ここでの夢で一気に落ち着いて空気感が少し変わったなと思った。

長い夜が明けてでも夢のような美しさを保ちつつ、終盤には気持ちのこもった強い歌声に変わり余韻を残したまま曲が終わると、後ろの大きな幕に朝日が上がるような映像が映し出される。

すると、すると最初にメンバーの前にあり、映像を映し続けていた透過型のスクリーンが上へと上がっていきLandmarKが始まった。先程までとは違い後ろの大きな幕に映された映像とサイドから照らされる少し明るめの照明と共に踊るというシンプルな演出で、映像では空から街の風景を映した映像が流れ続けていた。

続く鯨工場、ノーワンダーランド共に大きな演出はなく、後ろの幕に映される映像とともに歌とダンスがメインで、そこまでとは打って変わってアイドルらしいライブが展開される。しかし、そのシンプルさすら何かが起こる予兆なのではないかという気がするほどの独特な空気を感じた。

そして次の曲はmy cut、メンバーもオイ!オイ!と煽り、会場も少しずつそれに応える、サビでは多くの観客が振りコピをしながらmy cutを聴いていたが、1番が終わったところで曲がぶつ切りになるように唐突にmy cutのピアノアレンジであるMORE PASTに変化した、ひさびさにmy cutが聴けた喜びで純粋に曲を楽しんでいたので急に曲が変わったことの驚きと昔のライブで多くやっていたmy cutと最近のライブで多く披露していたMORE PASTを切り替えるように繋ぐという、過去と今を感じさせる演出に思わず鳥肌が立った。再び透過型のスクリーンが降りてきて、メンバーはそのスクリーンの後ろに隠れてしまう。曲の後半にかかるノイズと共に映し出された映像が徐々に昔のテレビで見たような砂嵐へと変わっていき、また不穏な空気が流れる。

するとそのままレインコートと首のない鳥へと続きスクリーンがまた上がるのだが、メンバーの首から上が見えなくなるところで1度止まり、まるでメンバーの首が無いように見える形となった。イントロの音色も相まってものすごく不気味で怖い雰囲気を感じた。曲の途中にペストマスクを被った人物がステージ右手に現れ、何もせずに戻って行ったかと思えば今度は左手から現れ、今度はステージを歩き回りながらメンバーに近づいたり離れたり、時には少し触れたりすると近寄られたメンバーのダンスやフォーメーションが崩れて、そこからまた踊り出していた。最初の首が無くなる演出もあり、ペストマスクの首狩り族がメンバーの首を一人一人狩りに来ているように見えて背筋がゾクッとした。

その次にはkarmaが始まったかと思ったが、振り付けがいつもと違う。よく見てみるとcloudy ironyの振り付けをkarmaに当てており、歌詞も全てcloudy ironyになっている。聴きなれた曲がちがう曲の歌詞、振り付けでパフォーマンスされる違和感と違う歌詞を当てはめながら歌い上げるメンバーのすごさを同時に感じながら何が起きるんだという期待と怖さを覚えて食い入るように見入ってしまった。

一度全員がはけたのち、waterのインストが流れ出し、1人ずつ順番に水中のような映像が流れるスクリーンの後ろでダンスを踊った。この時、衣装も白い衣装に着替えていた。この時の各々のダンスも凄くて、当たり前ではあるが、ダンスにも一人一人の個性と表現が現れていて身体表現という言葉がしっくりくるなと思った。

その次のシルエットではメンバーの影を後ろ巨大な幕に映しながら歌うというシンプルかつこの曲にぴったりの演出で、どこか神秘的な雰囲気さえあった。

ポエトリーリーディングである思い出くんでは葵ちゃん、和田輪、ゆいまーるのそれぞれの朗読に合わせてコショージが踊るという形だったのだが、この時のコショージのダンスが圧巻で、キレのある動きから繊細な動きまで全てが綺麗で、ポエトリーの中の感情を見事にダンスで表現していて、こんなにすごいダンスができる人だったんだとめちゃくちゃ驚いてしまった。

次のランドリーではメンバーの歌の上手さが光っていたなと思っていて、大きなホールであの気持ち悪くてかっこいい音とメンバーの綺麗な歌声とダンスを同時に全て体感してブクガのかっこよさを改めて感じた。

その次にbath roomが流れ出したが、音がいつもと違う、イントロの音が逆再生になっているようで音がぬべっとしている。そのまま歌い始めるが、曲のテンポが徐々に落ちていき、そのまま音のピッチも下がり、曲そのものがどんどんと崩れていく、この辺からこの先どうなってしまうのかという不安感とゾワゾワが半端じゃない。もはや原型をとどめないほどになってしまうと、コショージが「ずっと見ていたい」と言いそれに応じるように和田輪が「見たくなかった」と言い合う、2人とも徐々に声を荒らげていき最終的には2人とも絶叫するように叫び合う。その様子に見入っているうちにいつの間にかステージからはけていた葵ちゃんとゆいまーるが戻ってくるが何かがおかしい、白い衣装に赤い血のようなものが着いている。すると、和田輪とコショージも1度はけてからもどってくる、やはり血まみれになっている。血まみれの4人と完全に崩れたmy cutが流れてとてつもなく不穏な空間が作られてしまう。

そして音が止まると悲しみの子供たちがはじまる。後ろのスクリーンにはカラフルで気持ち悪い映像が流れ、その前で血まみれのメンバーが歌い踊る、とんでもなく奇妙で不安になる風景だった。この曲におけるメンバーの歌の力強さはこの日で1番だったかもしれない。とにかく映像、歌、ダンス、その場の空気、全てにおいてとんでもない迫力を感じた。

曲が終わると共に後ろの大きな幕に「Solitude Hotel ∞F」の文字が映し出され、メンバーが前の方に出て来ると、観客のそこまで押し込められていた気持ちが弾けるように盛大な拍手が送られた。

そして最後にコショージが「ありがとう」とだけ言い残しメンバーがステージを去りライブが終わった。

ステージ上のスクリーンにベストアルバムの発売が発表され、ライブが完全に終わったのだが、自分も含めてこれで本当に終わりなのか?まだ何かあるんじゃないか?と疑心暗鬼になっていて、公演終了のアナウンスがあるまで動けなかった。公演終了のアナウンスがされると、再び会場から盛大な、そしてとても長い拍手が送られた。この拍手の長さで周りのお客さんも自分と一緒で、このライブの凄まじさにやられたんだなということを確信した。

 

 

 

 

完全に記憶のメモになってしまった。てかそれくらいしか俺には出来ないし、あのライブは見ていないと正直伝わらないとは思う。書き始める前からこうなることは分かってた、分かってたけどこの記憶のメモを事細かに残して起きたいなと心の底から思った。

本当に凄まじいライブだった。ただの音楽のライブでもアイドルのライブでもなく、見たことの無い何かでしかなかった。だから全然脳みその理解も追いつかないし、未だにあのライブがなんだったのか分からないという感じだ。ライブを見た直後にもう一度最初から見たいと思ったのはこのライブを見た時が初めてだった、1回じゃ絶対足りない。だから本当に早く映像化して出して欲しい。出たら絶対すぐ見る。見た時にまたこの記憶メモをみてその時に感じたことと映像で見て感じたことを比較したい。あとベストアルバムもどうなるのかすごく楽しみ。

 

クソ長いしまとまってないけど書くだけ書いたから満足。これからナンバーガールのライブ楽しんできます。新潟ロッツで最前で見ます。最高。